「らくだ」イベントリポート

フクシマが見えますか? 古居みずえさんに聞く飯舘村

2012年3月26日、森住卓さんの講演を予定していましたが、森住さんの取材が長引き東京に帰れなくなったため、フォトジャーナリストの古居さんにお願いして『古居みずえさんの映像とお話を聞く会』を開催いたしました。

 原発事故後、国内難民が全国に存在することになりました。理不尽に追放され戻れないまま半世紀以上難民とさせられているパレスチナの人々と、故郷を奪われた福島の人々の苦悩が重なります。
 以前よりパレスチナの取材を続け、昨年からは飯館村に入り女性の視点で取材を続けてきた古居みずえさんが、ご自身のナレーションで映像を見せてくださいました。
 飯館村で夫と共に酪農を続けてきた3人の女性に寄り添い、わが子のように育ててきた牛と別れなくてはならない悲しみ、先の見えない怒りをありのままに映した映像とお話は、参加者に深い感銘を与えました。
 本音を話すおかあちゃんたちの姿は、これまでのマスコミの情報では知りえないものでした。

古居 みずえ(ふるい みずえ)さん
1948年島根県生まれ。アジアプレス所属。JVJA会員。
1988年よりイスラエル占領地を訪れ、パレスチナ人による抵抗運動を取材。特に女性や子供たちに焦点をあて取材活動を続けている。
著書に「インティファーダの女たち」(彩流社)など。ドキュメンタリー映画「ガーダ パレスチナの詩」、「ぼくたちは見た」(最新作)昨年より飯館村で撮影を続ける。